
NUTIONでは、デザイナーがお互いの仕事を称え、ナレッジを分かち合い、次の価値創造へつなげることを目的にした「NUTION DESIGN AWARD」(以下、NDA)を定期的に実施しています。
2026年3月に実施した第3回NDAでも、20を超える部署から応募された取り組みのなかから、選ばれた代表チームがプロジェクトの成果とそのプロセスを発表し、参加者全員による採点で評価・表彰しました。
今回は、イベント発足当初から携わる大迫さんと、今回から運営に参画した大山さん、沖縄からフルリモートで運営に携わった鈴木さんが、これまでの軌跡と今回のイベントを振り返りながら、その等身大の舞台裏をお届けします。
走りながら形にした、NDAの草創期
大山:
1ヶ月、あっという間ですね!忘れるどころか、昨日のことのようです。
鈴木:
準備期間はなんだか毎週のように顔を合わせていたので、ちょっと空いただけで不思議な感じがしますね。
大迫:
今日はそのNDAの振り返りをしていくんですが、そもそもお二人はNDAの歴史って知ってます?
大山:
私は、NDAの前身である「NUTION SUPER LIVE」のときから知ってはいました。
大迫:
そうそう。NUTIONっていういろいろな組織のデザイナーが横串で繋がる巨大な組織ができた当初、みんなお互いのこともよくわからないから、交流できるイベントがあると良いね」ってことで始まったのが「NUTION SUPER LIVE」だったんです。でも当時はアワード形式ではなくて、お互いの組織を紹介し合うような内容で。
そこから、徐々に「アワードみたいなものが欲しいね」「もっと自分たちで作っていくイベントにしたいよね」と声があがって、僕と数名のメンバーで始めたのが第1回のNDAでした。

鈴木:
そんな背景があったんですね!
大迫:
ただ、第1回は本当にバタバタで……。オフライン・オンラインのハイブリッドで開催したものの、今みたいにメルマガで告知とかもしてなかったから、当日オフライン会場に来てくれた参加者は4人ぐらいだったんですよ。
大山:
私、その4人のうちの1人でしたよ(笑)。
大迫:
あはは、そうだった!しかも集計もミスっちゃったりして、本当にバタバタで。そこから運営メンバーを増やして、昨年度末にはオープンしたての麻布台オフィスで社長を招いた第2回を開催し、今回が3回目という形になります。
ちなみに、お二人はどういう経緯で運営に参加してくれたんでしたっけ?
大山:
私は大迫さんに声をかけてもらったのがきっかけですよ。ちょうどその頃、業務外のイベント企画に携わっていて、めっちゃ楽しいなと思っていた時期だったんです。誰かが楽しんでくれている姿を目の前で見るのが好きなので、ぜひやらせてください!と。鈴木さんは?
鈴木:
私は実は、何も知らない状態で急に「このミーティングに行ってください」って言われて参加したんです。ミーティングに入ってから「あ、アワードの運営組織だったのね」って気づいた感じで(笑)。
大迫:
とりあえず放り込まれたんですね(笑)。たしか前職でイベント運営の経験があったんでしたっけ?
鈴木:
そうなんです、前職でフリーランスの方を表彰するイベントの運営に毎年携わっていて。イベント運営自体には親和性があったかもしれないです。
「公平な評価」を求めて。UXリサーチャー視点で再定義した審査基準
大迫:
今回のNDAの注力テーマとして、運営メンバーを各事業部から集めたことと、評価制度設計の見直しがありました。前回、組織の規模もプロジェクトのジャンルもバラバラな中で、「評価が公平じゃないのでは」という声があがっていたんですよね。
大山さんはUXリサーチャーの奥田さんと一緒に、この評価基準の策定をやってくれましたが、実際議論してみてどうでした?
大山:
いやぁ、難しかったですね……。デザイナーと一口に言っても、いろんな部署、役職、仕事がある中で、「公平性ってなんだろう?」「みんなが納得できる基準ってなんだろう?」と。そもそもそんなことを考えたことがなかったので、頭を悩ませました。

鈴木:
前回までの声を聞いて、参加者一人ひとりの持ち点を変えたほうがいいのかなとか、かなり細かい集計方法までみんなでブレストしましたよね。
大迫:
採点基準を考えるにあたって、NUTIONが目指しているものってなんだっけ、と改めて立ち返ったり。
大山:
そんな中で、奥田さんが「プロジェクトの達成度やクオリティを軸にするのか、それとも審査する側の共感や自分ごと化のしやすさに寄り添った軸で採点するのか、いろんな評価方法がありますよ」と提示してくれて。ただ「共感した」「めっちゃ良かった」という参加者の主観だけで採点しちゃダメなんだなと、改めて気づかされました。
大迫:
なるほど、評価の軸そのものをどう置くか、という視点ですね。
大山:
はい。「評価方式ってそこまで考えないといけなかったのか!」と、新たな発見がありました。集計方法にしても、積み上げ式がいいのか平均点がいいのか、細かいけどめっちゃ重要なところをポンポン出してもらえて。奥田さんがいてくれて本当に良かったなと!
大迫:
彼は普段からUXリサーチャーとして、まさにそういう設計をしているプロですからね。イベント後の参加者アンケートでも「今回は審査基準を見直してもらってよかった」「公平性が高かった」という声が多くて、一つの正解の形が出せた気がしますね。
同時に、運営チームとしてもリサーチャーの仕事を間近で垣間見るような体験になって、横断的なチームで一緒に動くことの良さをすごく感じられる機会でした。

準備中の様子
組織の垣根を越え期待値を積み上げた、開催までの助走期間
大迫:
当日に向けての準備でいうと、空気を盛り上げるためのメルマガ「NDA通信」の配信もありましたね。鈴木さん、初めて担当してみていかがでしたか?
鈴木:
メルマガは運営メンバーが順番に毎日配信していくことになったんですが、最初に大迫さんが「こういう感じで書くんだよ」って見せてくれた過去のメルマガが面白すぎて……(笑)。
大山:
あれはプレッシャーでしたね(笑)。「こんな面白く書かなきゃいけないのか!」って。
鈴木:
でも、ああやってメルマガのフリートーク部分で各メンバーの個性を出せたのは良かったです。チーム内や他部署のメンバーからも「メルマガ見たよ!」ってたくさん声をかけてもらえて。意外と皆さんに読んでもらえているんだなと実感できてうれしかったです。

大迫:
今回は各部署から運営メンバーが集まっていたから「あ、うちの部署の〇〇さんからのメールだ」って親近感を持ってもらえたのかもしれないですね。少人数で運営していた時代は、同じ人から何度もメルマガ配信することになって、そろそろ飽きられるかな......とか思いながらだったので(笑)。
NDA実施の半年前まで遡ると、大山さんは、9月のAI活用イベントとNDAを連動させる仕掛けもやってくれましたよね。
大山:
はい!生成AI活用をテーマにしたイベントで、「最優秀に選ばれたチームの音楽とビジュアルを、今年度のNDAのオープニングに採用します」と宣言して。早い段階で「今年もNDAがあるぞ」と意識してもらって、イベントに対するドキドキやワクワク、期待感の醸成につながったんじゃないかなと思います。

上:生成AI活用をテーマにしたイベントで選ばれた、NDAのメインビジュアル 下:そのビジュアル・音楽にAI生成の歌唱映像を掛け合わせ、人の手で美しく仕上げたオープニングムービー(映像制作:新井 光治)
大迫:
9月のイベントで一緒に動いたからこそ、運営メンバー同士 、NDA本番に向けてお互いのキャラが掴めたのも大きかったですよね。あそこで初めて鈴木さんにもお会いして。鈴木さんは沖縄からのフルリモート参加でしたが、距離のハードルは感じませんでしたか?
鈴木:
それが、全然なかったんです。運営メンバーとは週1回オンラインで定例をしていて、その時は顔出しをしていなかったんですが……当日、出社して準備をしているときに「あ、この声の人だ!」って答え合わせみたいになって(笑)。
鈴木:
名前と声しか知らなかったのに、実際にお会いしたらすぐに打ち解けられました。オンラインですでにチームワークや関係性ができていたので、すごく話しやすかったです。
大迫:
あの「声でわかる」感じ、僕もすごくホーム感があって安心しましたね。それぞれが忙しい業務の合間を縫って、みんなで意見を出し合いながらイベントを作ってきたんだな、という実感が湧きました。
ハプニングを熱量に変えて。全員で駆け抜けた、NDA当日
大迫:
さて、いよいよNDA当日の話ですが……直前までどうなることかと思いましたよね(笑)。
大山:
本当に、開始ギリギリまで「音声が!」「画面共有が!」って、てんやわんやしてましたね。
鈴木:
私、始まる1〜2時間前に「画面と音声の切り替え担当」に任命されて、ものすごく焦りました。「これ間違えたらすべてが狂ってしまう!」って(笑)。新井さんにずっと付きっきりで指導してもらってどうにかやり切りましたけど、本当に緊張しました。
大迫:
オンラインとオフラインのハイブリッド開催はハードルが高いですからね。直前の任命にも関わらず、大変なタスクを担当してもらったなと思います......!そして本番が始まってからも、諸々のトラブルが......
大山:
投票フォームの設定がおかしかったり、最終的にフォームに入れなくなってしまうという事件も起きたり......。
鈴木:
どうしよう、どうしようってみんなで焦りましたよね。でも、懇親会が始まった後にフォームが復旧して、その場の空気感の中で無事に結果発表までできたので「はぁ〜よかった!」と安堵しました。
大迫:
あのトラブルがあったおかげで、逆にみんなで「大丈夫だよ!なんとかなるよ!」って困難に立ち向かうような、不思議な団結力が生まれましたよね。

本番直前、画面と音声の切り替えを最終確認中の運営メンバー
大迫:
今回は約40人の現地参加と約80人のオンライン参加があり会場の熱気も高かったですよね。それでは、あらためて全11チームのプレゼンを振り返って、お二人の印象に残っているものはありますか?
大山:
私は、トップバッターの新卒1年目の岩上 ひかるさんのプレゼンが強烈に印象に残っています。あそこでNDA全体の熱気が一段階グッと上がった気がして。「大型ルーキーが現れた!」と刺激を受けましたね。
鈴木:
私は、1位を受賞した林 泰資さんのチームの「転職タイプ診断の改修プロジェクト」ですね。SEOの流入が落ち込んでしまったという課題に対して、一気に進めるのではなく、情報の棚卸しから始めて、デザイナー・エンジニア・企画を交えた新たな会議体を作り、着実に3ステップを踏んで改修していったというプロセスが本当にすごくて。
大山:
数字でしっかりと成果を出しているのも素晴らしいですよね。組織が違えば、自分とは全く違う仕事をしているデザイナーがいて、幅広さを実感しました。

プレゼン中の様子
鈴木:
最後に、デザイン推進統括部(NUTION)のエグゼクティブマネジャーの森 宏記さんからのコメントの中に「物事を前に進めるために、組織を作ること自体も、デザインである」という言葉がありましたよね。ただ作るだけじゃなくて、もっと前提のところから介入していくデザインの意味をあらためて感じましたし、その価値が林さんの受賞プロジェクトでも体現されていたなと思います。
大山:
森さんのコメントには、私もハッとさせられました。「デザインの持つ力は大きくて、人の行動や認識をコントロールすることさえ可能だ。だからこそ、この力は決して間違った方向に使ってはいけない」と。私は普段ビジュアルを作っているので、どうしても綺麗か、見やすいかに意識が向きがちなんですが、「最終的にユーザーにどうなってほしいか、どう行動してほしいか」を改めて考えるべきだと痛感しました。経営視点の言葉だからこそ、すごく説得力がありましたね。
大迫:
本当にそうですね。アウトプットの質やスピードを意識することはもちろん重要ですが、あらためて目的に立ち返ることは重要ですよね。
NUTIONにおいては、体験をゼロから構想するサービスデザインから、1つのボタンの位置にこだわり抜くUI/UXデザイン、さらには採用ブランディングなどのコミュニケーションデザインまで、幅広いデザイン業務がありますよね。プレゼンを聞くと、どのプロジェクトも提供しているデザインの価値がそれぞれとても高くて。デザインの持つ役割の広さや可能性の大きさを再認識できました。
「特別な一日」で終わらせない。NDAから始まる「日常的なつながり」の再定義
大迫:
イベント実施後の参加者アンケートもたくさん集まりましたね!「熱量が最高でした」というコメントが個人的にはうれしかったのですが、みなさんはどうでした?

大山:
「普段関わることができない取り組みを聞けて視野が広がった」「やる気が出た」というコメントが多かったのがうれしかったです。皆さんに何かを持ち帰ってもらえたのなら、やってよかったなと心から思えました。
鈴木:
私は「このイベントだけでなく、もっと日常的にも交流できるようになれたらうれしい」というコメントが印象的でした。NDAのようなイベントを繰り返していくことで「あ、あの時話した○○さんだ」って関係性が構築されて、日常的にコミュニケーションが取れる仲になっていく。そこを目指していけたらいいなと思いました。
大迫:
僕も大賛成です。NDAは単に「称賛すること」を目的にするのではなく、「こんなことができるデザイナーがいるんだ、こういう活躍の仕方があるんだ」と気づき、新しい何かが生まれるきっかけを提供し続けられるイベントになっていくのが一番いいですよね。最後に、今回運営を担ってみての感想と、これからの抱負をお願いします!
大山:
参加者側のときは「みんなすごい、私も頑張らねば」とやる気をもらうだけでしたが、運営側にまわってからは、部署を超えた団結力を強く感じることができました。普段の業務では別の仕事をしているメンバーたちと、運営を通して一つのものを作り上げる中で、他職能や他部署のデザイナーへの理解が深まったのが個人的にはすごく楽しかったです。主業務ではないからこそ、いい意味で堅苦しくなく、楽しみながらやっていきたいですし、その楽しさをNUTION全体に還元していきたいです!
鈴木:
私は入社1年目の何もわからない時に運営チームに入りましたが、組織のことや他部署のことが運営業務を通じてだんだんわかってきて、このタイミングで携われたのもよかったと感じています。だから、私のような入りたてのメンバーにもぜひ運営への参加をおすすめしたいです。
今後もNDAをますます進化させて、会社の中に仲間が増えていくようなイベントにしていけたらうれしいです。
大迫:
素晴らしいですね。日常的なつながりや新たなきっかけを生み出す場としてNDAをさらにアップデートしながら、次回に向けてさらに熱量を上げていきましょう!今日はありがとうございました!

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大迫 龍平 さん
採用ソリューション事業部 制作部 採用プロモーション第2グループ マネジャー
アイドル劇場やイベントの企画・運営、映像制作などの経験を経て、2014年に旧インテリジェンス入社。転職メディア「doda」のライター・ディレクターとして、年間100社の取材、延べ1000本以上の広告・記事制作を行う。現在は採用ソリューション事業部にてデザイナーのマネジメントを担当。
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大山 聖華 さん
採用ソリューション事業部 制作部 デザイナー
2022年にグループ企業からパーソルキャリアに転籍。同時にデザイン未経験からデザイナーに転身。現在は「doda」求人情報サービスに掲載する求人広告のグラフィック制作などを担当。最近では、社内外のHR領域にまつわるデザイン制作も行う。
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鈴木 芽衣 さん
カスタマープロダクト本部 デザイン1部 デザイナー
大学時代に学んだコーディングなどのエンジニアリングスキルを背景に、新卒でフリーランス向けマッチングサービスを運営する企業へ入社し、UI/UXデザイナーとしてのキャリアをスタート。2025年7月にパーソルキャリアへ入社。現在は「doda」のUI/UXデザインを担当している。デザインの枠にとどまらず、自身のバックグラウンドを活かしてデザイナーとエンジニアの架け橋となれるような在り方を模索中。
※ 所属・肩書および仕事内容は、取材当時のものです。
撮影:中杉 寛子










(NUTIONで一緒にデザインしませんか?)
未知の領域へ越境し、成長し続けていきたい人。「はたらく」へのデザインを通じ、より社会へ貢献できる仕事がしたい人。NUTIONは、そんな価値観を共有できる仲間を探しています。








大迫:
みなさん、お久しぶりです!NDA本番から約1ヶ月経ちましたが、あの怒涛の日々、忘れちゃってないですか?