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クリエイティブの力で企業イメージをアップデート。ヤフーの採用ブランディング動画制作プロジェクト座談会

Service :
動画で知るヤフー
Launch :
December 2022

(プロジェクト概要) Outline

写真左から ヤフー株式会社:廣瀬様・干場様・加藤様、パーソルキャリア株式会社:清水(アートディレクター)・青木(営業)・ 杉山(クリエイティブディレクター) 

企業イメージの変革を目指して、2本の動画と9つの記事コンテンツを制作。

本プロジェクトの概要を教えてください。

パーソルキャリア杉山(以下、杉山):

ヤフー様の採用ホームページ内のコンテンツ「動画で知るヤフー」に掲載する2本の動画を制作させていただきました。プロジェクトは2022年5月から始まりましたが、新型コロナウイルスの感染拡大により制作がストップしていた期間もありまして、実際の制作期間はそれぞれ3ヶ月ほどでした。

今や私たちの生活に欠かすことのできないサービスを多数提供するヤフーという企業の核にある“革新性”を改めて伝え、求職者がヤフーにもつ企業イメージをアップデートすることを目的に「ヒストリー」と「ビジョン」という2つの動画を制作していきました。

制作体制は、人材紹介事業など他部署とのナレッジ共有に長けている会社としての強みと、社内に制作スタッフを抱える当事業本部としての強みを活かした万全の体制を構築。パーソルキャリアの採用ソリューション事業本部としてはヤフー様とのお付き合いは今回が初めてでしたが、ヤフー様の社内外から高くご評価をいただける動画を提供させていただくことができました。また、動画とは別にヤフー様の主要9事業を紹介したコンテンツ記事制作も担当しまして、統一されたコンセプトのもとそれぞれを制作したことで相乗効果が生まれ、より質の高いアウトプットにつながったことも本プロジェクトの特徴です。

(プロジェクトの背景) Background

日本の“あたりまえ”をアップデートしてきた、ヤフーの“スピリット”を伝えるために。

ご依頼の背景をお聞かせいただけますか?

ヤフー廣瀬様(以下、廣瀬様):

まず3年ぶりに弊社の採用ホームページをリニューアルすることとなり、デザインを変えるだけではなく、求職者が抱くヤフーのイメージを「安定」から「チャレンジ」へと変えていきたいという狙いが強くあったんです。たとえば、Yahoo!ニュースでは、テレビや新聞以外で手元にニュースを届け、Yahoo!オークション(現ヤフオク!)では、個人間でモノを売買できる体験を提供しました。これまで斬新なアイデアとテクノロジーの力で日本の暮らしを便利に、そして豊かに変えてきた企業ではあるのですが、ヤフーのサービスがあまりにあたりまえの存在となったがゆえに、今はその革新性が以前より想起しにくい状態になったとも考えられるかもしれません。

その結果、志望動機にも変化が出てきました。かつては「インターネットで世界にチャレンジしたい」という声が多数だったのが、今の若い世代では「はたらきやすさ」やインフラ的企業としての「安定感」を志望動機にあげる人が多くなってきています。それ自体は有難い事ですが、ヤフーの本質は、躍動感があって、チャレンジングで、ベンチャー精神に溢れていることにこそあります。採用側としては、そこにこそ共感していただきたい。そして、学習意欲が高く自らをアップデートしながら世の中をアップデートしていくような方を迎え入れたいという想いが強くあるんです。

そこで、本来のヤフー像を浸透させるために2022年4月に採用ブランディングチームが立ち上がりました。採用ページのキャッチコピーも『「あたりまえ」を超えていけ」』とし、長期的なブランディングに取り組み始めたのです。

ヤフー加藤様(以下、加藤様):

幼い頃からヤフーがあった今の新卒世代は「動画世代」。入社者アンケートでも動画は閲覧トップに入るコンテンツですから、ヤフーの精神を伝えるために動画制作は欠かせないと考えていましたね。

ヤフー干場様(以下、干場様):

そうですね。そもそもインターネットが身近なものになったのもYahoo! BBでブロードバンドが普及したことがきっかけの一つだったりするのですが、若い方々はそんな経緯を知る機会が少ないと思います。動画とともにヤフーの9事業をフィーチャーする記事コンテンツもお願いしたのは、「日本を変えてきたヤフー」をしっかりとアピールしなくては、という思いがあったからです。

では、パーソルキャリアを制作パートナーとしてお選びいただいたのはどうしてでしょうか?

廣瀬様:

営業の青木さんからのメールアプローチがきっかけです。

パーソルキャリア青木(以下、青木):

2022年4月にヤフー様社内で採用ブランディングチームが立ち上がったと耳にして、すぐにご提案のメールをさせていただいたんです。「採用ブランディングについて」というメールの件名で。そうしましたら即レスをくださり、翌日には初回面談の時間をいただくことができたんです。非常にスピーディーな展開に、メールをお送りしておきながら驚きました。

廣瀬様:

普段は大量に届く営業メールに反応することはあまりないんですけどね。当時はチーム立ち上げ直後で採用ブランディングをどうしていくか色々と模索をしていましたから、そのままズバリの件名に思いっきり惹かれたんです(笑)。といっても情報収集をするくらいの気持ちで初めはお会いしようと。でも実際にお会いしてみたら、これは!となったんです。その理由はふたつあり、ひとつはご提示の制作メニューの中に動画や主要事業紹介コンテンツといった私たちの目的に合致するものがあったこと。そしてもうひとつ、大きかったのが「人」が専門の人材会社であることです。弊社はエンジニアが多く、彼らと対等に話せる知識が必要ですし、また一般ユーザーではなく新卒の求職者をターゲットに絞った制作となりますから、人材業界に精通していない会社ではコンテンツの質が高まらない可能性があります。その点、パーソルキャリアさんは人材のプロ。豊富な知識と経験をお持ちで大きな安心感がありました。

(プロジェクトの詳細) Details

人材会社ならではの強みを最大限に活かし、クオリティの高いアウトプットを目指す。

ヤフー様社内では、もともとどのような動画を想定していたのでしょうか?

加藤様:

今後ヤフーが作っていく未来を知ってもらうには、ヤフーがインターネットの世界で成し遂げてきたことを知ってもらう必要があると考えて、ヤフーの軌跡を紹介する「ヒストリー」、ヤフーの展望を描く「ビジョン」という2本の動画を作りたいとお伝えしました。日本の生活を大きく変えてきた企業であるからこそ創り出せる未来があるということを理解してもらい、その未来像に共感し希望を感じてもらい、これからのヤフーにワクワクしてもらいたい、と。

オーダーを受けて、制作体制をどう整えたのですか?

杉山:

まず、日本人の生活に欠かせないヤフー様の採用活動をサポートさせていただく以上、採用の場だけではなく動画広告としてどこで流されても恥ずかしくないクリエイティブをご提供したいという想いがありました。深い企業理解が求められ、エンジニアの方々との意思疎通が重要であることから、IT領域を専門とする社内のライターをアサインし、またヤフー様と交流のある人材紹介事業部からヤフー様についてのレクチャーを受けてインプットをしていきました。また、伝わる動画には優れたデザイン設計が欠かせません。ビジュアルはヤフー様の「赤」が鍵になると考えていましたので色彩感覚に優れた清水をアートディレクターとしてアサインし、制作パートナーにはCM制作なども手掛けている動画制作会社を選び、高いクオリティを担保できるスタッフィングを行いました。

人材会社でありながら社内に制作チームをもつ、パーソルキャリアならではの強みを活かした体制ですね。

杉山:

そうですね。パーソルキャリアの制作の強みを私自身も改めて実感しました。社内に制作陣がいて企画を立てる私とデザインを統括する清水が近い距離感で密に連携できるのも利点で、「とにかくかっこよくしたいの!」とか感覚的な言葉でもコミュニケーションすることで、お互いの意識を擦り合わせることができますからね。

パーソルキャリア清水(以下、清水):

「かっこいい」「エモい」「かわいい」……、人の心を揺さぶるのはファーストインプレッションですし、感覚はデザインを考えるうえでとても大事ですから、デザイナーとしてもこの環境はありがたいですね。

2本の動画はどういう内容を?

杉山:

ヒストリー動画は日本社会に次々と革新をもたらしてきたヤフー様の歴史を時間軸に沿って構成し、ビジョン動画は「UPDATE JAPAN」をコンセプトに、今後のビジョン・主要サービス紹介・スタッフインタビューの3部構成としました。まずは文字のみで企画を伝える字コンテを用意して内容をご提案しました。そこにご意見をいただきながら、企画を練り上げていきました。

清水:

私は動画のコンセプトを一枚で伝えるアートボードや絵コンテの制作を担当しました。またモーショングラフィックスの元となるデザインエレメントを描き起こしたり、動画全体がどのような世界観になるのかを視覚的な観点から提案したりしていきました。

企画提案を受けて、どのように感じましたか?

加藤様:

最初の提案に入っていたコピーがすごく刺さりましたね。「これは期待できる!」が第一印象でした。

干場様:

ターゲットの新卒者にしっかりと響く言葉遣いと内容で、弊社の意図をよく理解していただいていると社内で話しましたよね。提案に対して修正希望をお伝えすると第2稿ではその内容を含んで、さらにこちらの想定以上に反映していただけました。初めてお仕事をご一緒したとは思えないほど打てば響く手応えがありました。

杉山:

記事コンテンツと同じライターが動画も担当していたことが良かったのだと思います。記事コンテンツのために社員のみなさんにインタビューを行っていて、良質なインプットがたくさんあったので動画にもその内容をスムーズに反映していくことができました。

干場様:

意思疎通がとても速やかでしたし、記事制作と動画の相互作用でクオリティがどんどん上がっていきましたよね。

(プロジェクトのプロセス) Process

最小・最速の動きで最大の効果を。同じ価値観のもとプロジェクトをスピーディーに推進。

提案〜制作

  1. メールでご連絡 採用ブランディンググループの立ち上げを知った担当営業がヤフー様に営業メール送付
  2. 初回面談 メール送付翌日に営業が訪問
  3. ご提案  制作可能メニューを幅広くご提示
  4. 制作メニュー決定  動画と記事制作コンテンツをお選びいただく
  5. ご提案 クリエイティブディレクターが字コンテで企画内容、動画の構成をご提案

制作〜納品

  1. 社内体制構築
  2. 構成提案 絵コンテで視覚的に流れをご提示。修正を重ねて制作内容決定
  3. 制作スタート 既存素材の収集、インタビュー、撮影、ビジュアル作成
  4. 動画編集 
  5. 仮編集試写・修正
  6. 完成

制作を進めるなか、意識していたこと、苦労した点はありますか?

清水:

アートディレクターとしての課題は、動画制作会社とのイメージ共有でした。文字と絵に加えて音・動きの表現がともなう動画はかなり“感覚的”なメディアで、感覚は個人によりますから、制作者間の齟齬が生まれがちだったりするんです。そのため具体的な言語化を心がけるのはもちろん、可能な限りデザインに落とし込んで視覚的にも意思疎通が図れるように意識しましたね。

杉山:

清水が期待以上のアウトプットを出してくれて感動しました。ヒストリー動画で、過去から現在に時間が進むにつれて画角を昔のテレビの4:3から16:9へと変えたり、フォントも工夫したり。時代の変化を視覚的に伝えるアイデアは彼女が発案してくれたものです。

加藤様:

パーソルキャリアさんは1を伝えれば10返ってくるというか、もっとエモくとか、ワクワクしたいといったこちらの抽象的な言葉をつかまえ、そこにヤフーのイメージと組み合わせて予想を超えるものをご提案くださるなど、私たちも毎回の打ち合わせが本当に楽しみでした。

杉山:

他には、今回のプロジェクトに限らずですが「最小・最速の動きで最大の効果を生み出す」ことを大事にしていました。クリエイティブディレクターが迷ってしまうと、進行やスタッフにしわ寄せがいくので、どんな局面でも決断を早くしていこうと。それは私が育休明けの時短勤務中ということもありましたが、ヤフー様側でも同時にさまざまなプロジェクトが走っていることを知っていたので、スピードは常に意識していましたね。

干場様:

弊社都合ですがコロナ禍の影響で、今回の動画2本のほかに、記事コンテンツ9本、社内インタビュー40本超を短期間で制作しなくてはならなかったんです。そんな状況をよく理解してテキパキと進めてくださり、随時リマインドいただくなど的確にリードしてくださったおかげで、奇跡的に進めていくことができました。「短時間で最高のアウトプット」は私たちも常日頃考えていることで、価値観が似ているから終始気持ちよくお仕事させていただけたのかもしれないですね。

(実績と効果) Impact

社内から高評価の声。社員への良い影響が拡大中。

廣瀬様:

採用活動における数値的な効果検証はこれからですが、良い結果を期待しています。というのも社内からの動画への評価が非常に高く、役員クラスや部門のトップ層からも声が届いています。また、ヒストリー動画を内定式で流したところ、内定者から「すばらしい会社に入ったことがとてもよくわかった」「この会社に入って正解だったと思えた」という声も。求職者だけではなく、自社の社員にも良い影響を与えられるとわかり、それだけ質の高いものができたと非常にうれしく思っています。

(メンバーからのコメント) Voice

私たちが考えていることや伝えたいことを、2本の動画に落とし込む。難しい挑戦でしたが、クリエイティビティに溢れるパーソルキャリアのみなさんと取り組むことができたのはとても幸せでした。コピーやデザインなどの表現はもちろん、ご提出いただく企画書などからも、パーソルキャリアさん内部で情報共有しながら弊社を研究していただいているのが見てとれ、その姿勢に感銘を受けました。おかげさまで動画は社内からも大好評です。求職者だけではなく、社内スタッフのモチベーションアップにもつながるすばらしい動画をありがとうございました。

ヤフー株式会社 ピープル・ディベロップメント統括本部 コーポレートPD本部 採用ブランディングチーム

廣瀬 有希 さん

ヤフーのプロダクトやサービスを、最上の形で世の中に出すことができ、今回の動画をきっかけにヤフーの良さを知ってくださる人が増えていくと確信しています。高いクリエイティブ能力を発揮してくださったことに加えて、常に伴走し、支えてくださる安心感があり、最初から最後まで気持ちよく進められた笑顔の多いプロジェクトでした。過去に様々なコンテンツ制作を経験しましたが、パーソルキャリアさんはその中でも非常に満足のゆくものを出してくださいました。

ヤフー株式会社 ピープル・ディベロップメント統括本部 コーポレートPD本部 採用ブランディングチーム

加藤 恵 さん

プロフェッショナルのみなさんとつながり、期待以上のクオリティの動画を完成させられたプロジェクトに感謝でいっぱいです。私たちの要望を形にするだけではなく、一歩も二歩も進化した形に変えて提案してくださり、毎回の打ち合わせを楽しみにしていました。忌憚なく意見をかわし、お互いに知恵を出し合う。そんなシナジーで、どんどんクリエイティブの質が上がっていく経験はとてもうれしく楽しいものでした。パーソルキャリアさんのグループビジョン「はたらいて、笑おう。」を経験させていただいた気持ちです。

ヤフー株式会社 ピープル・ディベロップメント統括本部 コーポレートPD本部 採用ブランディングチーム

干場 未来子 さん

社内にプランナー・デザイナー・ライターが所属し、部署間の情報共有もスムーズなパーソルキャリアの強みを活かしきった制作。各スタッフが期待以上の力を発揮して、ヤフー様にお喜びいただけるクリエイティブに結実させてくれたことがうれしかったです。「ここまでのものが作れる」「良いスタッフがいる」。そんな採用ソリューション事業部の実績と自信につながり、また私自身も「はたらいて、笑おう。」をあらためて実感できたプロジェクトでした。

採用ソリューション事業部 クリエイティブディレクター兼プランナー

杉山 美帆 さん

ヤフー様と言葉をかわしながら企画を練りあげたこと、公開後の反応もフィードバックを伝えてくださったこと。どちらもデザイナー職ではあまりできない経験で、人と人が直接つながって仕事をする喜びと大きな手応えを感じたプロジェクトでした。アートディレクターという立場で、企画意図や表現法の伝え方を工夫しながら納得ゆくアウトプットにできたことも、今後の制作に大きく役立つと思います。

採用ソリューション事業部 アートディレクター兼デザイナー

清水 真央︎ さん

自分の提案から、時間をかけてクリエイティブな形になるまでを見届けることができた本プロジェクトはやりがいも喜びも大きなものでした。サイトがアップされた瞬間、まるで自社のことのようにうれしく、思わず社内の人間に「見て、見て!」と広く言ってまわったほどです(笑)。このうれしい経験を、今後の営業活動にも必ず活かしたいと思っています。

採用ソリューション事業部 営業

青木 由季可 さん

(クレジット情報) Credit

Client
ヤフー株式会社
Account Manager
青木 由季可
Creative Director
杉山 美帆
Art Director
清水 真央
Movie
株式会社エスプリビジョン
Writing Director
青木 芙実子

(プロジェクト情報) Information

Yahoo! JAPAN ビジョン動画 2022

Yahoo! JAPAN ヒストリー動画「日本のインターネットはここからはじまった」

※ 所属・肩書および仕事内容は、取材当時のものです。

執筆:宗像 誠也(White Note Inc. )
撮影:吉田周平
編集:重松 佑(Shhh inc. )

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