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デザイナーのキャリアオーナーシップ探索プロジェクト第6弾「日本・台湾・韓国でデザイナーとしてどう生きるか、デザイナーとどう生きるか」レポート公開

「デザイナーのキャリアオーナーシップ探索プロジェクト」実施の背景

ビジネスの世界で、デザインの必要性が話題に上がるようになって久しいですが、いわゆる経営・テクノロジーの知識・経験を持つ高度デザイン人材はまだまだ不足しています。また、企業のデザイン人材が求められる知識量や役割の大きさに対して、キャリア形成の機会や活躍できるフィールドは少ない現状にあります。これらは、ロールモデルの不在なども要因として考えられます。

パーソルキャリアでは、「人々に『はたらく』を自分のものにする力を」をミッションに掲げ、「キャリアオーナーシップ」を育む社会の創造を目指す取り組みを行っています。「キャリアオーナーシップ」とは、自身のキャリアに対し主体的に取り組む意識と行動のことです。デザイン組織やデザイナーという職種においても、その例にもれません。

本プロジェクトでは、デザイナーのよりよいキャリアを後押し、活躍するフィールドを広げることを目的に、調査報告書やツールの公開、さらにデザイナーのキャリアに関するイベント情報などをFacebookページX(twitter)にてお届けしてまいります。一人でも多くのデザイナーのキャリア形成のヒントとなれば幸いです。

デザイナーのキャリアオーナーシップ探索プロジェクト第6弾
調査報告書「日本・台湾・韓国でデザイナーとしてどう生きるか、デザイナーとどう生きるか」概要

本調査は「今、活躍するデザイナーがどういったキャリアを思い描いているのか」を明らかにし、「グラフィックデザインを武器に、自身の仕事のみならず、社会における役割をどのように拡張しているのか」を紐解いていくことを目的としています。
本調査報告書の前段となる調査報告書01、02では、「高度デザイン人材(デザイン・テクノロジー・経営のスキルや知識を高レベルで持ち合わせている人材)」と呼ばれるデザイナーを対象とし、彼らのキャリアオーナーシップ獲得までの変遷を紹介しました。しかし、今回の調査ではそれだけではないキャリアの築き方のひとつとして、専門的なデザインを生業とするグラフィックデザイナーを対象としました。その理由は以下3点です。

  1. 「高度デザイン人材」をデザイナー全員のゴールとして掲げるには、習得するスキルや知識、経験的なハードルが高く、その道程が非常に長く困難なものになってしまっていること
  2. 「高度デザイン人材」が必ずしもすべてのデザイナーの生き方や、求めている姿ではないこと
  3. 1,2にもかかわらず、社会的に「高度デザイン人材」的なデザイナーが求められていく中で、我々がそれに捉われずデザイナーのリアルなキャリアのあり方を探索したかったこと

また、本調査では、日本とデザイン環境が近く、情報も得られやすい海外地域として、台湾、韓国も対象としました。海外の事例を調査することで、これまで知らなかった別の世界での「当たり前」を伝え、視野を広げるきっかけにしてもらいたいと考えています。

CHAPTER 1:Interview「デザインを武器にサバイブするデザイナーたち」

CHAPTER 1では、日本・台湾・韓国のアジア3地域で、グラフィックデザインを主軸としてキャリアを歩むデザイナー6組のインタビューをまとめました。
それぞれのデザイナーについて多面的に知ることができるよう、インタビューのハイライトとなるエピソードとともに、キャリア年表やこれまでに制作した作品も掲載しています。また、キャリアを「山を登ること」に例え、自分の山の発見法と、その登り方を、イラストを用いて類型化。さらに、3地域のデザイン業界に詳しい有識者による「各地域デザイナーを取り巻く環境」に関するコラムにより、インタビュー結果の背後にある各地域のデザイナーを取り巻く社会構造についても思考を馳せることができる構成としました。

調査対象者(敬称略)
―日本―
加納 大輔
Kanaisasaki:金井 あき、佐々木 拓 Art Director

―台湾―
黃顯勛(ホワン・シエンシュイン)
O.OO Risograph & Design:盧 奕樺(ルー・イーファ)、劉 昱賢(リィゥ・ユーシィェン)

―韓国―
Paper Press
PANGPANGPANG

コラム寄稿者(敬称略)
―日本―
見増 勇介(アートディレクター/グラフィックデザイナー)

―台湾―
近藤 弥生子(台湾在住編集・ライター)

―韓国―
後藤 哲也(近畿大学文芸学部准教授/大阪芸術大学デザイン学科客員教授)

CHAPTER 2:Summary「地域にみる、デザイナーのキャリアオーナーシップに関する類似点・相違点とは?」

CHAPTER 2では、6組のデザイナーから、自身のキャリアを支えるスキルをどのように身に着けたのか、また一緒に仕事をするパートナーについてのインタビュー内容をまとめ、比較することで見えてきた、今の時代における3地域のデザイナーのキャリアの類似点・相違点を紹介しています。

CHAPTER 3:Research「日本・台湾・韓国のデザインを取り巻く環境」

報告書の最後のパートとなるCHAPTER 3では、各インタビューで得られたエピソードの背景を掘り下げ、地域ごとのデザインを取り巻く基礎情報を補足することを目的に、定量調査の結果をまとめました。3つの軸として「地域ごとの行政の施策」「教育のあり方」「デザイナーたちの価値観」を比較することで、各地域が「デザインをどのような形で評価しているのか」や、「デザインの活用をどのような形で促進しているのか」を紐解きます。

※ 所属・肩書および仕事内容は、取材当時のものです。

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