カスタマーP&M本部 デザイン部 dodaデザイン第1グループ デザイナー
小泉 百合子 さん


小泉 百合子
カスタマーP&M本部 デザイン部 dodaデザイン第1グループ デザイナー
美術大学で油絵や版画を学んだのち、デザイナーとしてのキャリアをスタート。主にビジュアルを担当するデザイン制作を数年経験するうちに、「領域の枠を超えて価値を生み出すデザイン」を志向するようになり、2023年12月パーソルキャリアへ入社。現在は、dodaのUI/UXデザインやバナー制作など幅広い業務に携わる一方、生成AIを活用し、独学でデータ自動分析プログラムを開発。デザインにとどまらず、異なる分野を横断しながら新たな挑戦を続けている。
-
(01)
(働き方のスタイル)
「誰かの役に立ちたい」。たどりついたパーソルキャリアという場所。
小泉:
dodaデザイン第1グループで、dodaのUI/UXデザインやグラフィック制作を手がけています。Webサイトの利便性や有益性を高め、転職活動をする方に「付加価値のあるdoda」と感じてもらうことが私の役割です。求人情報以外にも転職にまつわる多様なコンテンツを掲載しているのがdodaの特長。どうしたらそういった情報を必要とするユーザーにスムーズに届けられるのか、日々考えながらデザインをしています。
パーソルキャリアにはどうして入社されたのですか?
小泉:
新卒で入社した会社では、与えられた指示や条件に沿ってデザイン作業だけを担当する分業制のはたらき方でした。もちろんそうしたはたらき方も良い面はありますが、私自身の「デザイナーとしてもっと多くの場面で頼られ、貢献したい」という思いとは少しずれを感じ、デザイナーがもっと幅広く活躍できる場所ではたらきたいと考えるようになりました。
私はもともと「誰かの役に立ちたい」という思いが強く、学生時代から公共的な仕事や社会を支えるエッセンシャルワーカーの方々に尊敬の念を抱いていました。だからこそ、転職活動では、間接的でもそうした人の役に立てる仕事に携わりたいと思ったんです。パーソルキャリアの事業は、誰にとっても欠かせない「はたらく」を支えるもの。ここなら人々の支えになれるはずだと感じました。グループビジョンの「はたらいて、笑おう。」も本当にその通りだと思います。この言葉が一部の人だけでなく、すべてのはたらく人に届くような社会になってほしいと思っています。パーソルキャリアではたらく人には、どんな印象を受けましたか?
小泉:
人柄の良さというんでしょうか、面接で会った人たちへの共感や好感も入社を決めた大きな理由です。就職面接というよりはむしろキャリア面談や人生相談をしてもらっているんじゃないかと思うような親身なあたたかさがあったんです。お恥ずかしい話なのですが、実は内定後、面談の約束があったのに時刻を勘違いしてすっぽかしてしまい、真っ青になったことがありました。そんな時もやさしく対応してもらって「あぁ、いい会社に入れてよかった!」と心から思ったのを覚えています(笑)。正直、もっとストイックで成果に厳しい雰囲気をイメージしていましたが、良い意味で裏切られました。一緒にはたらくと、みなさん仕事に対してはとてもアグレッシブで、それでいて明るく穏やか。人の気持ちを思いやる優しい人が多い会社だと思っています。
生成AIが“職域の壁”を溶かす時代。独学で開発した「ペルソナ生成プログラム」。
生成AIを活用して、独学でデータ自動分析プログラムを開発されたそうですね。なぜ、デザイナーの立場で開発を?
小泉:
私が作った「ペルソナ生成プログラム」は、個人情報を特定できないように加工して出力されたビッグデータをAI分析に活用し、クラスターごとの行動・思考の傾向を割り出してペルソナ設計に活かす仕組みです。
データに基づいた確度の高いペルソナ設計ができるので、ターゲットへの効果的なアプローチや表現を考えやすくなるんです。デザイナーでありながら、少しデータアナリティクスの領域にも足を踏み入れている感覚ですね。プログラマでもアナリストでもない、デザイナーが開発したのは驚きです。
小泉:
きっかけは「テキストマイニング(大量のテキストデータから有益情報を抽出するデータ分析手法)」を知ったことでした。個人的な興味からとあるセミナーに参加してみたのですが、話を聞くうちに「これは業務に使えるかも」と。dodaが持つビッグデータを活用して、「プログラムを作ればいいんじゃないか」と思ったんです。
もちろん業務に活用できるプログラムにするにはプログラミングと分析の技術が欠かせません。私はどちらの技術も知識もないまったくの素人ですが、ふと思ったんです。「AIに指示を出せばコードを書くことも分析もきっとできる。私でもできるんじゃない?」って。 それでプログラムの全体の仕組みを考え、あとは自社制作のAIツールなどを使いながら知識を補い、少しずつプログラムを形にしていきました。そうして制作した「ペルソナ生成プログラム」は、今は実務で活用しています。専門外に踏み込むことに迷いは?
小泉:
社内の自由な雰囲気と生成AIの存在が背中を押してくれましたね。「テクノロジーが職種の壁を溶かす時代なんだ」と実感しました。デザイナーがプログラムを書いてもいいし、データを分析してもいい。逆にほかの職種の人がデザインをしたっていい。もちろんプロフェッショナルには及びませんが、専門外でも一定の成果は出せるんだ、と。
「ペルソナ生成プログラム」はまだ発展途上ですが、実務で役立ててもらえたり、他部署から「一緒にペルソナを作ってもらえませんか」と声をかけてもらうことも増えています。ただ、AIは適切な知識を持って指示を出さないと良い結果を返しません。だからこそ、私自身もっと学び、プログラムも進化させていきたいと思っています。新しいものを取り入れたり、学習や挑戦が好きなのですか?
小泉:
いえいえ、むしろ逆です。学生時代はAIに抵抗を感じていたタイプでした(笑)。大学では油絵や版画を学んでいたので、人の手で作るものがAIに奪われてしまうように感じていました。私は何者かになろうと大志を抱くタイプでも、挑戦や勉強が好きというタイプでもないですが、社会人として成長したい意欲や、自分ができることで人の役に立てるとうれしい思いもあります。なので「自分の興味の湧く内容」で「ほかの人がまだ関わっていない分野」にちょっと手をつけて、できそうな範囲からやってみるという感じで取り組んでいます。興味が沸いたらとりあえずやってみるという小さな努力を積み重ねていきたいなって。
職域を超えて活躍している小泉さんにとって、デザイナーの面白さとは?
小泉:
「デザイナーだから」と言えるおかげで、幅広い業務に関われることですね。今はデザインが社会の至る所に浸透していて、ビジュアル作りに限らず、営業やキャリアアドバイザー、エンジニア領域まで、あらゆる場面でデザイン的な視点が求められています。だからこそ、興味をもった領域に柔軟に進んでいけるのは、これからのデザイナーの強み。私もAIに手伝ってもらいながら企画やライティングもやっていきたいと思っていますし、将来は上流からトータルに関われるプロジェクトを立ち上げたいと思っています。
-
(02)
(生き方のスタイル)
新しい景色の喜びを知ったから、全力で自分からはみ出していく。
日々の生活ではどういったことを大事にしているのですか。
小泉:
人と向かい合う時に、相手を一側面ではなくナラティブ(物語)を背景にもつ存在だととらえることでしょうか。プライベートでも周囲の役に立ちたい思いがあるのですが、その人が過ごしてきた時間や育んできた想いを理解できないと、本当の意味で役に立つアクションがとれないと思うんですね。当たり前といえば当たり前のことなんですが、意識しています。もうひとつは「新しいものを嫌わない」ということですね。
と、いいますと?
小泉:
先ほどAIをよく思っていなかったというお話をしましたが、大学生の頃まで自分の興味の範囲外のことを避けがちで、けっこう閉鎖的な性格だったんです。映画、ゲーム、読書、一人の世界が好きで深く没頭する反面、自分が知らないジャンルや場所を恐れるようなところがありました。
それが社会に出ていろんな人たちと出会うにつれて、ちょっと頑なだった部分が少しずつ薄れて視野が広がっていって、新しい世界に出会う楽しさを知ったんですね。それで以前の閉じていた時間がちょっともったいなかったかもしれないとも感じて、今は自覚的に人の言葉や新しいものを取り入れようにしています。自分の可能性を閉ざさないようにしたいなって。自然に変わった部分と、意識して変わった部分があるんですね。
小泉:
一人で完結する趣味は今も大好きなんですよ。その世界に没頭したいし、思い立ったらパッと実行したいので。でもそこで終わらず、その後に人と話したり、交流につながることもすごく楽しいと今は思うようになりました。たとえば北海道好きな私は旅といえば北海道!となりがちですが、人からほかのエリアを勧められたりすると、そっちも面白そうだから行ってみようと思ったり。リモートワークの運動不足解消のために大嫌いだった運動も今はしていますし(笑)。以前だと考えられないことですが、「新しい可能性を恐れなくなった自分」になれたのが、なんだかとてもうれしいんです。
-
(03)
(未来へのスタイル)
境界を越えて、可能性を広げるデザイナーへ。
これからパーソルキャリアで実現したいことを教えてください。
小泉:
デザイン部をほかの部署の方からデザイン分野以外でも、もっともっと頼ってもらえるマルチで多機能な組織にしたいです。そうなるには日々の業務を通して地道に自分たちから動いて良いはたらきをして、デザイン部を頼ればこんなにいい仕事ができるという成功例や信頼関係を積み上げることだと思うんですね。私も自分からどんどんはみ出していく気概をもって、日々の仕事に取り組んでいます。
一人のデザイナーとして作っていきたい未来は?
小泉:
やはり、領域を問わずに頼ってもらえる人間、誰かの役に立てる人間になりたい思いは変わりません。他の人や別領域の業務への理解を深めて、知識や技術を磨いていけば、役に立てる場面も増えるかなと思っています。
中長期的な視点で考えると、社会や生活を支えるエッセンシャルな部分でいつか貢献したいです。たとえば公的な手続きなど、大事なことほど情報がわかりづらかったり、利用法が複雑だったりする側面がありますので、その改善や制作に携わることで多くの人の助けになれれば、デザイナーとしてこれ以上うれしいことはありません。これからパーソルキャリアに入社する人、デザイナー職をめざす人にメッセージをお願いします。
小泉:
ビジュアル領域にとどまらない仕事ができるのがデザイナーという職種の魅力です。アートな感性を追求するデザイナーもいれば、私のように「誰かの役に立てること」がやりがいと感じるデザイナーもいる。自分の興味や趣味を仕事に重ねる人もいれば、「はたらく」を通じて社会を良くしていこうとする人もいる。そんな様々なデザイン人材を受け入れているのがパーソルキャリアという場所です。関心分野への異動や兼業もしやすい自由でオープンな環境ですから、自分の可能性を広げるための一つの選択肢としてデザイナーを考えてみてもいいと思います。一緒にはたらける日を楽しみにしています。
※ 所属・肩書および仕事内容は、取材当時のものです。
執筆:宗像 誠也(White Note Inc. )
撮影:吉田 周平
編集:重松 佑(Shhh inc. )
NEXT
サービスデザイナー
新規事業デザインと北海道移住。 “自分らしい正解”の手触りを求めて、道なき道を軽やかに。
カスタマープロダクト本部 PERSOL_MIRAIZ部 MIRAIZ戦略デザイングループ マネジャー
氏家 浩史 さん












(NUTIONで一緒にデザインしませんか?)
未知の領域へ越境し、成長し続けていきたい人。「はたらく」へのデザインを通じ、より社会へ貢献できる仕事がしたい人。NUTIONは、そんな価値観を共有できる仲間を探しています。
現在のお仕事内容について教えてください。