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「デザインで社会貢献する」その想いを実現するために、広告業界からキャリアチェンジ。

カスタマープロダクト本部 デザイン統括部 デザイン1部 dodaデザイン第1グループ シニアデザイナー

池田 勉 さん

池田 勉

カスタマープロダクト本部 デザイン統括部 デザイン1部 dodaデザイン第1グループ シニアデザイナー

新卒で広告業界大手の制作会社に入社し、グラフィックデザイナー・アートディレクターとして活躍。20年以上にわたってクリエイティブの第一線で新聞広告やWebサイトなど幅広いデザイン制作に携わる。経験を積むに連れてクライアントワークでの社会課題の解決に限界を強く感じるようになり、事業会社への転身を決意。2023年7月パーソルキャリアへ。入社後は、広告業界出身の経験・視点・発想を持ち味にUI/UXデザインやアートディレクションを担当。言語や国境を超えるデザインの力で、「はたらく」における社会課題の解決に貢献するべく日々デザインと向き合っている。

  1. (01)

    (働き方のスタイル) Style of Work

    広告の最前線で募った想いを実現するため、40代ではじめての転職へ。

    現在のお仕事内容について教えていただけますか。

    池田:

    主に「doda(デューダ)」のコンテンツマーケティングページのUI/UXデザインを担当しています。「なるほど!転職ガイド」など転職希望者にとって有益な記事を載せて会員登録につなげる“人を集める領域”のページですから伝え方・見せ方の工夫がとても大事で、前職で培った広告的視点・手法を活かしやすい領域です。自分の手も動かしますが、デザインリードの役割を担うことが大半で、チームメンバーのデザインクオリティの管理、デザインシステム策定や「doda」のデザインガイドラインの改定等も手がけています。

    同じ広告制作会社に20数年にわたって在籍し、初転職でパーソルキャリアへ入社したんですよね。どうして事業会社に?

    池田:

    広告業界ではクライアントの目的達成や課題解決のために表現を提供していくわけですが、デザインのために深掘りしていくとクライアントの認識以上の課題や展開が見えてくることも多いんですね。ただ、そこで大きな社会課題への解決策を提案しても結局はクライアント判断で、予算の都合等で実現しないことが大半で。年数を経るごとに学生時代から抱いていた「デザインで社会貢献したい」という想いが大きくなってきて、社会課題に取り組む事業会社で課題解決のためにはたらく道もあると思い始めていたんです。その後、新型コロナが世の中に広がり、いろいろと考える時間が増えたこともあって、「デザインで社会貢献する」という以前からの想いを実行するべく、初めての転職を心に決めたんです。

    最初は業種を限定せずに事業会社を広く見ていたのですが、「はたらく」は氷河期世代の自分には切り離せない社会課題だったし、誰の人生にも大事なことだと気づき、HR業界に絞るようになりました。何社か面接したなかで「この人たちと一緒にデザインの力を使って社会貢献したい」と感じられたのがパーソルキャリアでした。経営層から管理職、現場のメンバーまで、どのレイヤーの人からも対等な姿勢が感じられたし、みんないい人というか、とても人間味が感じられて、ここなら!と。それに副業を推奨しているのも大きな魅力でした。以前はデザイナーとして独立を考えたこともあったので、事業会社での課題解決と個人の活動を両立できる選択肢があるのはいいなって。

    広告制作会社と事業会社であるパーソルキャリアで感じた違い、逆に共通点などはありますか?

    池田:

    デザインの力で課題解決をする、ということが共通点ですね。でも、そのアプローチが全然違っていました。クライアントに提示された課題に対して解決策を探っていく制作会社に対して、自社が抱える課題を内側から見つけて、解決に向けてPDCAを自ら回して行くのが事業会社という違いでしょうか。

    ほかに、入社して印象的だったのはパーソルキャリアがとにかく人を大切にする会社であること。ユーザーに対してはもちろん、従業員に対しても、ワーク・ライフ・バランスの充実や多彩なはたらきかたを支援しているし、一人ひとりのwillを尊重していてそれを事業に結びつけようという姿勢がいいなと。具体的にはスキルアップ補助金の制度があったりと「人材」の価値をすごくわかっている会社だと思います。

    入社から約1年、印象に残っているプロジェクトや出来事はありますか?

    池田:

    マーケティングチームと合同で取り組んだプロジェクトが印象に残っていますね。それはユーザーの体験を時間軸に分けて考察する「UXタイムスパン」をベースとして、時間軸とユーザー心理を分析してデザインの改善に取り組んだものでした。チームでたくさんの議論を重ねて「これは良いデザインだ」と自信たっぷりにリリースしたんですが、結果は数値が上がるどころかむしろマイナスに…。その原因はいろいろ考えられたのですが、いいデザインがいい結果に直結するほど甘くはないということを知ることができたことは個人的にはいい学びでしたね。また、リリース後にもさらにPDCAを回していって目標とする数値を達成することができたのですが、ここも大きなポイントでした。制作会社では納品したらそこで仕事としては完了となるのですが、事業会社では一度リリースしただけでは終わらない。諦めずに何度でも改善を続けられることや、多様なスキルを持ったチームメンバーが一丸となって一つのゴールに向かう一体感は、これもまた事業会社ならではの面白さだと思います。

    気分はフレンチ出身の寿司職人!?学び多き環境で、強みと自分を更新し続ける。

    事業会社に転職して、ご自身が一番変わった点はなんだと思いますか?

    池田:

    デザインという成果物は同じでも、そこに辿りつく思考プロセスですね。以前は柔軟な発想やクリエイティブなアプローチが求められましたが、今は事業への貢献性、内部プロセスや業務効率性なども求められるので、まるでフレンチシェフから寿司職人になったぐらいの違いを感じました(笑)。同じ「おいしい」をめざすのに、どう調理して飾り付けるかの足し算思考でアプローチするのと、素材の良さを活かして引き算思考でおいしさを追求するのとでは、思考も手法もまるで変わりますからね。最初は戸惑いましたが、1年経った今はむしろ「フレンチ出身の寿司職人」が大事だとわかってきましたね。フレンチから来た人間にしかできない発想、もてない視点があるからほかの人にできない貢献ができるはずだ、と今は思っています。

    これまで培った経験や個性を活かしてはたらいているんですね。

    池田:

    そうですね。でも何もそれは僕だけではなくて、パーソルキャリアのデザイナー職は、営業出身者やエンジニア、マーケから転身した人などバックグラウンドが非常に多彩なんです。それぞれの個性と持ち味を発揮していくことが大事だし、それができる組織なんですよね。みんな多彩で素晴らしい力をもっているから、入社後は学びの機会が増えました。各々の価値観や知見を尊重しながら、刺激しあって共創し、良い仕事や事業貢献に向かって力強く進んでいる手応えを感じています。

    では、逆に課題となる点をあげるとしたら?

    池田:

    デザイナーの能力やノウハウを活かせる余地がまだまだたくさんあること。現在はディレクターやマーケティング担当者が企画立案し、アサインされてデザインの方向性やユーザビリティ観点の改善等を進めていくのですが、本来は立案のフェーズからデザイナーの視点も活かしたほうが絶対に良いですからね。デザイナーの職業領域をもっと広げたいので、上流から一緒に考えれば良かったと思われるように、地道に実績と信頼を積み上げています。

    やりがいはどんな点に感じていますか?

    池田:

    やはりユーザーの反応がデータで可視化されること。デザインには構成、レイアウト、色、マージンなど様々な要素がありますが、ちょっとした変更で反応が変わることがあり、数値でしっかり見えますからユーザーの転職体験を改善できている実感がダイレクトにわきますね。

    仕事をする上で大切にしている価値観や想いはありますか。

    池田:

    「デザイナーとしての誇りをもつこと」ですね。新卒で制作会社に入社した時に、上司から「いいか池田、カッコいいデザインを、堂々とカッコよく作るのがデザイナーなんだ」と言われたんですよ。当時は「そんなの当たり前だろ」としか思わなかったんですけど、いざ仕事を始めると、仕事には複雑な条件や事情があり関わる人も多いから「カッコいい」と自分が自信をもって言い切れるデザインを作るのは本当に至難の業。簡単じゃないからこそ、シンプルなこの言葉を忘れたくない、大事にしたいと思い続けています。今もdodaで実践できているかと問われると、まだまだここから。「これがデザイナーとしてのベストな答え!」と言い切れるカッコいい仕事をしていきたいと思っています。

  2. (02)

    (生き方のスタイル) Style of Life

    改善したワーク・ライフ・バランスが、健やかな心と体、そしていい人生を作っていく。

    日々の生活ではどんなことを大切にしていますか。

    池田:

    前向きでいること、健やかでいること、かな。ポジティブな気持ちでつくったアウトプットには人を動かす力があると考えているんです。どんな事柄にも必ずポジとネガがあるものだから両面をよく見た上で、人間万事塞翁が馬じゃないけれど、ポジティブにつなげるよう意識はしていますね。

    健やかというのは、過去に椎間板ヘルニアを患ったことがありまして、健康に過ごせるのは貴重なことで、努力しなくては手に入らないものだとすごく痛感しているんです。もちろん心の健やかさも含まれていて、心身の健康をなくすと余裕がなくなって人に優しくすることも、いい仕事も、いい生活もできないし、何より自分が楽しくないですから。

    はたらき方も変わったと思いますが、ワーク・ライフ・バランスに変化はありましたか。

    池田:

    今はリモートワーク中心で通勤時間がなく、労働時間も抑えられているので、浮いた時間を毎朝1時間のウォーキングの体力づくりや勉強、自己研鑽の時間にあてられるようになりました。趣味や家族に使える時間も増えて健やかな心と体につながっています。

    池田さんは、観葉植物や二眼レフカメラがお好きなんですよね。

    池田:

    植物好きの母の影響もありますが、2年前に自宅を購入してから観葉植物にドはまり。育てるのは難しいけれど、毎日みていると植物たちが何を必要としているかわかってくるし適切に世話するほどぐんぐん育ってくれるし、植物もちゃんとした生き物なんですよね。気づいたら「この子は」みたいな呼び方になっています(笑)。

    見た目のカッコよさから入った二眼レフカメラは、構える位置もファインダーの覗き方も独特だから視点や意識が変わるというか、旅や散歩に持っていくと普段とは異なる視点でモノを見ることができたり、見慣れた風景の中にも小さな発見をすることができます。カメラは心が動いた瞬間の記録でもあるのですが、以前網走に流氷を見に行った時は撮った写真のほぼ全部が真っ白な氷! 自分の感情のバロメーターとして見返すのも趣深く面白いのですが、フィルム代や現像代が上がる一方でそこは大きな悩みとなっています(笑)。

  3. (03)

    (未来へのスタイル) Compass to the Future Compass to the Future

    急速に変わっていく「はたらく」と社会を、良い方向へと導く力がデザインにはある。

    長くデザイナーとしてのキャリアを積み、さらに転職も経験された池田さんは、パーソルキャリアの「はたらいて、笑おう。」というグループビジョンについてはどう感じていますか?

    池田:

    「仕事=辛いもの」という公式が世の中に少なからず浸透していると思うんです。でもこれって、一日24時間のうち約1/3を辛いと感じて過ごすことになってしまうので非常にもったいないと思っています。

    現実の社会に目を向けてみれば、昔よりはたらく環境もはたらき方も選択肢が増えていますよね。「家庭・趣味を大切にしたい」「人生をこう生きたい」とか、自分のwillを叶える「はたらく」を選びやすくなってきていると思うんです。「はたらいて、笑おう。」を実感できる社会をデザインを通じて実現し、もっと前向きにはたらく人が増えていったら、デザイナー冥利につきますよね。

    これからパーソルキャリアで実現したいことはありますか。

    池田:

    制作会社ではデザインこそが提供価値のすべてでした。けれど、事業会社であるパーソルキャリアでは、デザインは目的を達成するための数ある手段のうちの一つ。そのため、デザインがもつ力や可能性は社員の皆さんにまだ浸透しきっていない状態だと思っています。だからこそ自らの仕事でデザインの力を実践・証明して、デザイナーが能力を発揮できる場所を拡大していこうと考えています。

    では、一人のデザイナーとして作っていきたい未来は?

    池田:

    「デザインの力で世界をひとつにする」です。どうです、カッコいいでしょう?(笑)国境や人種、背景の異なる多彩な人がひとつの世界で暮らすようなこれからの時代で、文化や言語を超えて想いを伝えられるものがまさにデザインで、新しい時代のコミュニケーションの架け橋になれるはず。とても大きいことを言っているようですけど、理想の世界に近づくためにできることは必ずあって、たとえばdodaのガイドライン改定でアクセシビリティに対応したカラーパレットに変えたのもその一歩です。「カッコいいと言い切れること」をめざしているので、理想に近づくためにできることをきちんとやっていく“カッコよさ”は忘れたくないです。

    パーソルキャリアではどんな人が向いていると思いますか。ほか業種、ほか職種から転身してくる人へのアドバイスもお願いします。

    池田:

    変化を楽しめる人、でしょうか。社会も技術もデザイナーを取り巻く環境も加速度的に変わるなか、キャッチアップすることは増えるばかりですから、変化にワクワクしながら挑める人は成長も早いし何より自分が楽しいはず。僕自身も変化を楽しみながら、みなさんと刺激を与えあって、はたらきたいですね。

    また、デザイン職に新たに挑戦する人は、まず「審美眼」を育てることをおすすめします。スキルは後からでも身につきますが、良いモノが何かわからないと良いモノは作れませんから。世の中で良いとされているデザインやアートなどの作品を実際に自分で見て、何が良いか考え抜いて自分なりの審美眼を磨けば、必ずいつか良いアウトプットにつながります。

    そして40半ばで初転職した経験から言えるのは、わりと身構えずに、軽い気持ちでジョブチェンジを捉えていいんだな、と。課題や不安を前にした時に悩むのではなく、解決のための手を考えるようにしていけば小さくても必ず前進していきます。どんなことでも意外となんとかなるものですよ(笑)。

    ※ 所属・肩書および仕事内容は、取材当時のものです。

    執筆:宗像 誠也(White Note Inc. )
    撮影:吉田 周平
    編集:重松 佑(Shhh inc. )

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