カスタマープロダクト本部 デザイン統括部 デザイン2部 dodaダイレクトデザイングループ リードデザイナー
近藤 鷹冶 さん
近藤 鷹冶
カスタマープロダクト本部 デザイン統括部 デザイン2部 dodaダイレクトデザイングループ リードデザイナー
大学ではデータサイエンスを専攻。自然言語処理等の学びを活かしSIerやシステムエンジニアへの就職をめざしていたが、社会課題の解決を意識するようになったことでデザイナーへと志望を変更。独学でデザインの学びを重ね、2021年パーソルキャリアに新卒入社。入社後はdodaでデザイン業務に従事。2022年9月よりdoda RecruitersのUI/UXデザインを担当している。
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(01)
(働き方のスタイル)
社会が抱える課題を解決するため、デザイナーに、パーソルキャリアに。
近藤:
ダイレクトリクルーティングサービス「doda Recruiters」で、企業様が使用するページのUI/UXデザインを担当しています。以前は求人情報サイト「doda」でデザインを担当していましたが、doda Recruitersで前任者の異動があり、前々から「UI/UXデザインをやりたい!」と言い続けていた僕に声がかかったんです。入社2年目ということもあり、まだ分からないところも多々ありますが、先輩方にサポートしていただきながら取り組ませてもらっています。
大学時代はデータサイエンスを専攻していたそうですが、どうしてデザイナーに?
近藤:
大学時代はデータサイエンスの中でも、人が日常的に使う言葉をコンピュータで処理し分析する「自然言語処理」を学んでいました。そのため、研究室の同期はSEやデータ系エンジニアを目指す人が多く、そこに特に疑問を感じることなく僕も就職活動に取り組んでいました。ところがある日、デザイナー志望の先輩に出会い、とても熱っぽく「社会的な課題にデザインでアプローチするんだ」と語られる姿を目の当たりにして、「ハッ!」としたんです。というのも、僕自身も当時から社会課題の解決に強い関心があったから。「デザインという解決手段があったのか」と目を開かされる思いでした。
一つの例として、「UENO PLANET」というWebサイトがあります。上野動物園の知られざる側面を素敵な世界観で紹介しているものなのですが、これはユーザーが楽しめるだけじゃなく、動物園ではたらく職員の皆さんのモチベーションアップにも寄与し、さらには結果として業務環境の改善にもつながったそうなんです。人を楽しませながら、同時にインナーブランディングや、はたらく人々のエンゲージメント向上にまでつながっていく。これはシステムを構築するだけでは実現できない、デザインという力があってこその課題解決だと思います。こういったデザインが持つ可能性に非常に感動を覚えて、改めて「デザイナーになりたい!」と強く思うようになり、そこから一気に方針を転換してデザイナーになると心に決めました。
デザイナーになると決意してから、就活はスムーズに進んだのですか?
近藤:
デザインを学んだことのない自分が、美大出身者に混ざって就活することに正直不安もありました。でも、悩んでいても仕方ないのでとにかく動こうと。まずは自分をアピールするための作品が必要だと考え、ポートフォリオ作成から始めました。といっても、過去の制作物もなかったので、すべてゼロから作品づくりをしていきました。たとえば、フリーペーパーの発行団体やボランティアサークルを友達に紹介してもらい、WEBサイトやチラシを作らせてもらったり。どうすればアウトプットにたどり着けるのかを考えて、対象を見つけて交渉して、制作して、というステップで一つひとつ形にしていきました。
デザイナーとなった今、当時の制作物を見直してみると、クオリティ的にはまだまだ未熟だったなと思います。でも、依頼してくださったみなさんには喜んでいただけましたし、僕自身にとっても就活でアピールできるものができました。学校の授業で与えられたお題に応えるデザインではなく、デザインを必要としている現場を探し求めて自分なりに課題を探して、その解を形にしていったこともあるので、見ようによっては他のデザイナー志望の人とはまるで印象の違うポートフォリオで差別化になったんじゃないかなとも思います。それに何より、デザインすることの楽しさや、アウトプットを目指して自分で考えて動く充実感、作り終えたときの達成感など、たくさんの喜びや手応えを感じることができたことが大きかったですね。
パーソルキャリアに入社したのはどうしてですか?
近藤:
事業会社のインハウスデザイナーに可能性を感じて、業界を絞らずに検討していました。面接の場では、デザインを手段として社会課題の解決に取り組みたいことや、スキルアップのためにいずれ転職も視野に入れていることなど、自分の意見を包み隠さずはっきり伝えていたんです。そんな生意気にも見えかねない僕の意見や姿勢をすごく面白がり、「やりたいことをうちでやりなよ」という趣旨のことを言ってくれたのがパーソルキャリアでした。面接を担当していただいた社員の方の対応からも、ここであればやりたいことを本当にやらせてもらえるんじゃないかと思うことができました。
実際に入社してみてどうでした?
近藤:
入社前のイメージ通りでした。「いいじゃん、やってみなよ精神」があるといいますか。やる価値のあるアイデアがあるのであれば、やってみようとする。できない理由を探すのではなく、やれる方法を探そうとする。もちろん成功させることは大事だけれど、もし失敗してもそれはそれで次への学びと捉える。そんな“吸収力の高さ”をマネージャー層からも経営層からも感じています。
広がり続けるデザインのフィールドにあって、「非美術系出身」が強みになる。
これまでの約2年で印象に残っているお仕事はありますか?
近藤:
ひとつは入社して1年が経った頃に携わった「dodaアドギャラリー」ページのリニューアルです。dodaのCM動画をまとめたページで、どんなページをつくるべきかという企画から、リサーチ、デザイン、コーディングまで全てを手がけることができて成長の手応えを可視化できた思い入れのある仕事です。
もうひとつは、デザインシステム構築のために自ら主体となって企画・開催したワークショップです。デザイナーや企画担当者など約20名の方に参加いただきましたが、みなさんにデザインシステムの必要性をしっかり理解してもらえた手応えがありました。また、僕という人間を多くの方に知っていただく機会にもなりました。自分から手をあげてワークショップを行う積極的な若手ということで、その後UI/UXデザインについて意見を求められることも増え、今につながる貴重な場となりました。
デザイン職のどんな点に魅力ややりがいを感じていますか?
近藤:
少し前まで非美術系の人間がデザイナーになることは非常にハードルが高いことだったと思うんです。それが今ではデザインの役割が大きく広がり、デザイナーにもビジュアルを作るだけではない、より複合的な能力が求められるようになってきました。だから、僕のような「課題解決が第一」と考える人間もデザイナーになることができたと思うんです。パーソルキャリアには、アパレル出身の人や空港ではたらいていた人など、多様なバックグラウンドを持つ人がデザイナーとして活躍しています。僕自身、入社前は美大出身ではないということから、表現力や制作力にコンプレックスを感じる部分もあったんです。でも、入社後には作る能力だけではなく、より複合的なスキルが求められる仕事だと実感したことで、そのコンプレックスも薄まっていきました。僕には美術系出身ではないからこその強みがあるし、弱みがあるならその弱みをどうチームとして補完していけるか考えることが大事。パーソルキャリアに入社したことで、そんなことを考えられるようになりましたね。
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(02)
(生き方のスタイル)
気持ちひとつで、瞬間瞬間がインプットのチャンスに変わる。
日々の生活ではどんなことを大切にしていますか。
近藤:
「見る」「聞く」「体験する」ことですね。センスは才能だけじゃなく、得た知識などのインプットから育まれるものだと考えているので、日々気になったことは調べたり、メモしたり、写真に撮ったりということを意識的にしています。アンテナを立てていれば日常の中にも吸収できることは無限にあります。よく赤羽という街にも来るのですが、ここもインプットの宝庫ですね。いろんな人がいて、いろんな店があって、とても雑多で刺激が多く“カラスみたいな街”だなと思います。こうやって常にインプットのチャンスを探しているんですが、逆に情報を遮断することができるサウナや温泉施設、バイクに乗っている時間も大好きです。面白いもので、強制的に情報を遮断するとアイデアがふっと湧いてくることも多いので、あえてそういう場所に行く時間を作ったりもしていますね。
ゲームもお好きだとか?
近藤:
めちゃくちゃ好きです(笑)。特に麻雀やポーカーに代表される「不完全情報ゲーム」と言われるジャンルが好みです。牌を配る、カードを引くといった運の要素があるので、知識や経験に差があっても誰もが一緒にゲームを楽しめるのが良いんですよね。
大学4年生の時に、大学のプロジェクトベースドラーニングの授業の一環でボードゲームを制作したこともありました。どんなゲームにするか企画して、ルール設計やイラスト、パッケージデザイン、印刷の発注、ゲームを配布する先の開拓など、すべてを自分たちで手がけることができて、とても楽しかったです。
自分の手を動かして、作ることが本当にお好きなんですね。今も公募の広告コンペなどに参加されているのもそういった理由で?
近藤:
仕事で手がけているUI/UXデザイン以外にも、デザインを作るための「筋肉」っていろいろありますよね。筋肉は使わないとなまってしまいますので、機会があれば仕事以外のデザイン筋肉をなるべく動かすようにしています。特に広告賞の公募コンペは、仕事では制作する機会の少ないグラフィックデザインを作ることができますし、広告的な発想でさまざまな切り口からアイデアを出すこともいい経験になりますので、積極的にチャレンジしています。
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(03)
(未来へのスタイル)
会社や組織の枠を超えて、大きな課題を解決できる社会を目指して。
これからパーソルキャリアで実現したいことはありますか。
近藤:
これからインハウスデザイナーが企業のブランディングや認知拡大を牽引する事例が増えていくと思いますので、パーソルキャリアでそういったチャンスがあったらぜひとも携わりたいですね。その時に備えて今できることとしては、デザイナーとしての能力やスキルをもっと社内の人たちに知ってもらうこと。ブランディングという大きな仕事を任せたいと思ってもらえるように、関係者のみなさんから信頼をいただけるよう頑張っていきます。
ひとりのデザイナー、ひとりの人間として作りたい未来はありますか。
近藤:
会社や組織の枠組みを超えて、社会課題の解決にチャレンジできるシームレスな環境を作っていけると良いですね。別の会社、別の業界で活躍している個人や企業と手を取り合えれば、一社では解決できない課題にも挑むことができますからね。そのためにも個人としては課題解決に挑戦できるスキルやマインドを成長させ続けたいと思います。また、多くの人たちを巻き込みながら大きな課題に立ち向かっていける社会や環境を作っていける人間になれたらと思っています。
最後に、パーソルキャリアではどんな人が活躍できると思いますか。
近藤:
メンバーの目標や希望をサポートしてくれる環境がありますので、やりたいことを一つでも持っている人にはとてもはたらきやすい場所です。モチベーションや目標はそれぞれだと思いますし、実際にはたらいている人も、子どものためになるデザインがしたいという人もいれば、僕のように社会課題の解決にデザインを使いたいという人間もいてさまざま。やりたいこと、やってみたいことがある人なら、必ず活躍できると思います。
※ 所属・肩書および仕事内容は、取材当時のものです。
執筆:宗像 誠也(White Note Inc. )
撮影:吉田周平
編集:重松 佑(Shhh inc. )
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採用ソリューション事業部 制作統括部 アシスタントマネジャー
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